農業とタイ経済 2
よく知られているように、かつては輸出といえば、米、チーク材と錫程度であったのが、メイズ、砂糖、タピオカ澱粉、モヤシ豆、それに骨なしチキンなど、きわめて多くの品目を数えるようになっています。
浮稲だけの農業から、畑作農業に転換したのですが、それを支え、刺激したのが輸出でした。
農業の多様化はタイの成長を支えたが、国際収支の危機を回避させたことも忘れてはなりません。
典型的な例は、ベトナム戦争の末期です。
アメリカからは、ベトナム戦争のための巨額の資金や特需が流れこんでいました。
戦争末期には、そうした条件がほとんどなくなりました。
しかも、ほぼ同時に訪れたのが石油危機でした。
当時のタイは、消費する石油のほぼ全量を輸入していたし、まだ天然ガスは発見されていなかったのです。
国際収支はまさに危機をむかえました。
・・・しかし、一次産品ブームといわれた農産物の価格高騰と輸出の増加がタイを救ったのです。