クローン技術の安全性 2
第2の対策として、科学者は組換えDNAを挿入する細菌を改造しました。
細菌は、おしなべて頑健であるとは限りません。
遺伝学という科学を利用すれば、特に脆弱な細菌を育てて、自然界では通溢4存できない突然変異株をつくり出すことができます。
こうした細菌を遺伝子工学に利用すればよいのです。
現在使用している数種の細菌はとても脆弱であり、増殖も難しいほどです。
これらの細菌は、研究室外の浮世の荒波の中では数分ともたないでしょう。
実際、実験用の大腸菌はすべて、研究室での生活が長いのでかなり弱体化しています。
1960年代以降、この大腸菌が実験室の標準実験菌種として広く用いられていたにもかかわらず、それが人間にはじめて病気を引き起こしたのは、1981年の5月のことです。
しかも、この事故が起こったのは、遺伝子工学の実験室内ではありませんでした。